会社の債務超過とは、貸借対照表の上で、負債が財産を上回った状態を指します。
こうなると、資産をすべて売却しても、負債をすべて返済することはできません。
債務超過になった会社には、銀行も新規の融資はおこなってくれません。債務超過に陥った場合、会社はどのような再生プランを立てれば良いのでしょうか。
例えば、債権者の同意が必要ない方法として、会社を分割して債務超過を起こしていない会社を新しく作ってしまうという方法があります。
この会社分割という制度は2001年4月に導入されたものです。
この場合、会社を分割した後で債権者へ返済可能な金額を提示し、残りの債務に関して、どのようにして行くかを協議することとなります。
会社を分割する場合には、役員を始め、株主の3分の2以上の同意が必要となります。それはなぜかというと、会社の分割はほとんどの場合、組織の再編を伴うためで、事前の説明と同意を得ることは、当然必要となってくるのです。
それでは、実際に会社分割を行うとなった場合、どの様な流れで手続きが進められるかを見て行きましょう。
(1)債務超過によって経営が立ち行かなくなった場合、まずはキャッシュフローを生む事業を見極め、それに関連する資産だけを会社分割によって新会社へ移転させます。
※キャッシュフローとは、簡単にいえば資金収支のことです。
資金の流れや資金の増減のことを指します。
この際、一定の要件を満たしていれば、債権者の事前承認や個別の通告は必要ありません。
(2)会社の分割後、債権者との話し合いを持ちます。
その後、一部の借入金を最初の手順で分割した会社へ移転します。
(3)そうして分割後に債務超過の残った会社の不良債権を売却して返済金にあて、残額については債務免除してもらうのです。
なお、この手続きは債権者には事後報告となりますが、だからといって債権者の権利を無視して良いわけではありません。
債権超過の会社を分割せずに清算するよりも、会社を分割した方が債権者が回収できる金額も多くなるのですから、事後承認であっても債権者も納得させることを考えなければなりません。
会社分割を行うことで、事業が継続し、将来的に借入金を返済できる可能性や将来的な利益も視野に入れ、債権者との付き合いを継続する方が、双方にとっても良い結果となるのですから。